抗うつ剤の副作用について
抗うつ剤の種類によって、副作用の特徴が異なります。
どのような副作用があるか、事前に知っておきましょう。
■三環系・四環系抗うつ剤
・眠気、体がだるい
眠気とだるさは副作用としてよく見られる症状です。
倦怠感があるため、うつの症状が悪化したと思ってしまいがちですが、
心配する必要はありません。
ただし、眠気が日常生活に悪影響を与えてしまう場合は、担当の医師に
相談しましょう。
・消化器系の症状
脳の吐き気中枢が刺激されて起こります。
・便秘
腸の動きが抑制されるために起こる副作用。
・口の渇き
唾液の分泌が悪くなって起こる症状。
体に水分が足りていない訳ではないため、水分補給の必要はありません。
・めまい、立ちくらみ
血圧の調節が上手くできないために起こる副作用。
・目のかすみ
目がかすんでしまい、焦点が合わなくなる。
・動悸
薬を服用すると心臓の脈拍数が上がる場合があるために起こります。
心臓病の方は注意が必要。
・手が震える
手の震えが一週間以上治まらない場合は、担当の医師に相談しましょう。
■選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)
吐き気、嘔吐などの副作用があらわれます。
これは薬を服用することにより、脳の吐き気中枢が刺激されるために起こる症状です。
胃が荒れている訳ではないので、心配する必要はありません。
服用を続ければ少しずつ治まりますが、吐き気が辛い場合は、吐き気止めの薬を一緒に飲むと改善する場合もあります。
ただし、辛い場合はすぐに担当の医師に相談するようにしましょう。
■セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)
排尿障害、頭痛、血圧上昇、口の渇き、めまい、立ちくらみ、吐き気などの副作用があらわれます。
特に排尿障害が多くなっています。
口の渇き、めまい、立ちくらみ、吐き気などは、自律神経失調症の場合にも起こるため、担当の医師に必ず伝えるようにしましょう。